今年の夏

Cote Sud というフランス語の言葉がある。単に「南海岸」という意味だが、ライフスタイルマガジンなどによくその言葉が使われている。おそらくそれなりにフランス人にとっては憧れの場所なのであろう。中でもコートダジュールという西のサントロペから東のイタリア国境に近いマントンまでの地域は夏のバカンスで賑わう場所だ。ピカソが住んでいたこともあり、多くのアーティストがこの地で作品を生んでいるし、世界的建築家のコルビジェも関わりの深い地域だ。5月くらいから10月くらいまで地中海性気候の安定したカラッとした晴天が続く。たまたまどこか良い家があったら買いたいなと思って昨夏に何件か見たが、最後に見た家が何となく気になった。普段はモダンな家が好きだが、スペイン風の瓦屋根の家や庭が何となく良い雰囲気だったので、改装することを考えて購入した。ちょうど鎌倉の家を売ったところだったのと、長女家族がパリに移住することも決まっていたので、これからは夏は南仏で過ごそうと購入に至った。実は毎年夏はパリの展示会が9月初旬にあるので8月中旬くらいから毎年地中海に来ていた。ポルトガル、スペイン、フランス、イタリア、クロアチア、モンテネグロなど。また娘達も以前アンティーブやカンヌの住んでいて地理も明るいので、Cap d’Antibes(アンティーブ岬)という街に決めた。目の前にはマリーナがあり、船のチャーターも容易に出来るし、ビーチも歩いて1分かからない。地中海なので波はないがいろいろ運動もできそうだ。
家の方はこれまでに最低限のリペアをして最低必要な家具を買い替えたくらいだ。本格的にはこの夏を過ごして考えてみようと思う。サウナは必要かなぁと思うが、庭ももっと有効的に使いたい。ゴチャゴチャしたくはないが、瀟洒な家にはしたい。モナコの東の方にアイリーン・グレイの設計したE-1027というヴィラがある。そのもう少し東マントンに同じくアイリーン・グレイの「Temp a Pailla」というヴィラもある。またコートダジュール1のサンジュアンカップフェラにはロスチャイルド邸や、ジャンヌーベル設計のホテルもある。また、ピカソ、マティス、ルノワール、シャガール、ジャン・コクトーなどの美術館もある。この気候と文化が育んだ中で自分なりのスタイルが作れたらと思うし、地域にも親しく入り込めるような生活を送りたいものだ。