裏高島塾

日本元気塾→世界元気塾という社会人学習塾がある。主宰は一橋大学の教授をやられていた米倉誠一郎さんだが、通算何年か高島塾をやってきた。が、あまり表の塾をやってもやってるこっちが面白くないので自分だけは裏高島塾と称して世の中の裏側を話すようにしている。年間テーマは「本音で生きる」だ。そして今年は普段どこの学校でも教えてくれないような裏の話を中心に毎回盛り上がっている。先月の第3回目はAV嬢の美乃すずめさんをゲストスピーカーにAV界だけではなく広く性について語り合った。AVは性産業の一部だが、日本は何と2兆5千億円の巨大な性産業マーケーットがある。世の中はそんな産業にセクハラや不倫ネタなどを理由にフタをしがちだが、明るくこじ開けてみようと思ったのだ。
そして今回は銀座のクラブ予詩のオーナーママ川岡夕益さんに登場してもらった。先斗町出身で10年近く前に有名店麻衣子から独立し、ここまで予詩をはじめとするクラブ3軒やBARなどを成功させ、今や飛ぶ鳥落とす勢いの夕益ママに、銀座の仕組みやマナー、ホステスの良し悪し、マネジメント、客の在り方などを詳しく聞き、ビジネスウーマンとして将来の野望についても話を聞けた。時代の変遷とともに銀座も変わっている。その変遷ぶりを掴み取る彼女の感性の部分(アート&サイエンスでいうアートの部分)が明確にあることが一番の原動力であると感じ取れたのはとても良かった。それは蔦屋重三郎が吉原の文化を新しくしていく姿に重なるものを感じた。京都の祇園のように、夜の銀座という文化を日本の現代的な文化として国内外に知れ渡るような存在にしたいという夢は大いに共感するところであった。やもすれば「水商売」と言われ、ホステスも社会的保証もない個人事業主だが、その華やかな世界は社交(自分にとっては憩い)という文化を長年に渡り育んでいるのである。それを新しい時代の文化にする壮大な夢は是非応援したいものだ。
講義の後、何人かの塾生と共に予詩にお邪魔し、実経験を積んでもらった。皆一様に「美しく華やかな景色だ」と改めて百聞は一見にしかずと納得し、近所の居酒屋での反省会も盛り上がった。
ありふれた社会学ではなく、普段は見て見ぬふりをしがちだが、そこに大きな社会が存在している。その中心部を生ドキュメンタリーとして知っていくことは大事な姿勢だと自分は思うのである。
世の中、裏と表で成り立っている。表だけでは理屈は合っても真実は見えない。だから裏を知ることが大切で面白いのだ。